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2025.05.28

給食の調理で必要な「調理指示書」とはどんな帳票?

給食の調理で必要な「調理指示書」とはどんな帳票?

給食施設においては、円滑な運営と安全な食事提供をするため、献立表や検食簿、食品構成表などの各種帳票類の作成が欠かせません。これらの帳票は日々の記録や管理が求められ、監査時には提出をする必要があります。

なかでも「調理指示書」は調理作業の効率化や品質管理を支える重要な書類です。調理に関する指示が明記されていることで、調理の手順が統一され、調理員による仕上がりのばらつきを防ぐ役割を果たします。

本記事では給食施設で必要な帳票のひとつである「調理指示書」とは具体的にどのような書類なのか、目的や記載内容について触れながら解説します。

調理指示書とは?

大量調理では、食事提供を円滑に進めるために「帳票」と呼ばれる各種書類の作成が欠かせません。

その帳票のなかでも「調理指示書」は、調理員が食事を適切に調理するための書類です。「作業指示書」や「作業手順書」とも呼ばれ、安全かつ効率的な調理を行うための重要な指針となります。

調理指示書の目的

給食現場において調理指示書はなぜ必要なのでしょうか。

次から調理指示書の目的2つについて解説します。

作業の標準化

調理指示書の目的の一つは、作業の標準化です。誰が調理を担当しても、同じ品質の料理を提供できるよう、調理手順を統一する目的があります。

例えば、経験の浅い調理員や新卒の調理員が調理を行う場合でも、調理指示書のように標準化された指示書があることで、ベテランの調理員と同じ品質の食事を提供することが可能です。

また、調理指示書に盛付手順や盛付イメージ画像、使用する食器についても指示を記載することで、献立作成者の意図に沿った料理提供が可能になり、食事提供までの作業がよりスムーズになります。

労働災害の防止

調理指示書は、労働災害の防止にも役立ちます。

調理現場では、高温の調理機器や刃物を使用するため、適切な手順を守らないと事故が発生する可能性があります。安全な調理手順を調理指示書に明記することで、作業の安全性を確保することが可能です。

また、調理指示書があることによって調理ミスや伝達ミスの防止にもつながります。口頭での指示では伝達が不十分になることがありますが、調理指示書があれば、誰でも正確に調理手順を把握し、指示通りに作業できます。

このように調理指示書は安全な職場環境の維持にも貢献します。

調理指示書に書いてある内容とは

調理指示書には、給食の品質を統一し、安全に提供するための詳細な情報が記載されています。主な項目は以下の通りです。

項目内容
献立名提供する料理の名称
料理ごとの使用食材必要な食材
1人分分量1人分あたりの食材の使用量
総使用量必要な食材の総量(提供人数分)
調


食材の切り方野菜や肉の切り方
調理手順炒める、煮る、揚げるなどの具体的な手順
調味調味料の種類と加えるタイミング
加熱温度
加熱時間
食材を加熱する際の温度設定や時間
料理画像仕上がりのイメージ画像
盛付指示盛付の方法、使用食器と数

これらの内容を明確に記載することで、誰が作業しても同じ品質の給食を提供できるとともに調理ミス防止につながります。

調理指示書と作業工程表の違い

調理指示書と作業工程表は、給食現場での役割が異なります。

調理指示書は、特定の料理の作り方を詳細に記載したもので、使用する食材、分量、調理方法、加熱温度・時間、盛付方法などが含まれます。

一方、作業工程表は時間軸に沿った作業の流れを示すものです。「誰が、何時に、どの作業を担当するのか」を記載し、調理の順番や役割分担を明確にします。

ただ現場によっては作業工程表を作成せず、調理指示書のみで運営している場合もあります。

このように、調理指示書は料理ごとの詳細な調理手順を示し、作業工程表は全体の作業スケジュールを管理するという点で異なります。

メニューデザイナーNEXTの調理指示書はここが便利

弊社ソフトムの給食管理システム「メニューデザイナーNEXT」は、もちろん調理指示書の帳票作成に対応しております。

調理指示書の便利なポイントについて一部ご紹介します。

調理手順の詳細を記載できる

調理手順の詳細を記載できる

メニューデザイナーNEXTの調理指示書では、食品の切り方や調理手順、盛付方を詳細に記載可能です。

例えば、野菜の「千切り」や肉の「一口大カット」など、具体的なカット方法を指示できるため、調理従事者の理解が統一されます。

また、調理工程や加熱温度・時間、調味の順番、盛付方なども明確に記載できるため、経験の浅い調理員でも適切に調理を進めることが可能です。

事前登録したデータから自動表示可能

メニューデザイナーNEXTの調理指示書は、あらかじめ登録したデータをもとに、自動で情報を表示できます。これにより、毎回手作業で調理指示を作成する必要がなく、業務の負担を軽減できます。

例えば、使用食材の種類や分量、調理方法、加熱温度などを事前に料理データに登録しておけば、必要な献立を検索および選択するだけで指示書が自動生成されます。そのため、入力ミスによる調理現場での混乱を最小限に抑えるとともに、調理指示書を作成する栄養士・管理栄養士の業務効率化にもつながります。

作業の標準化で調理作業がスムーズ

作業の標準化で調理作業がスムーズ

メニューデザイナーNEXTの調理指示書では、上記のような完成画像を掲載できるため、誰が作業しても統一した料理を提供できるというメリットがあります。

視覚的な情報があることで、盛付の仕方や仕上がりのイメージが明確になり、調理員ごとのばらつきを抑えることができます。これにより、指示書通りに作業すれば新人調理員や経験の少ない調理員でも、一定の品質を保つことができ、作業の標準化が可能です。

メニューデザイナーNEXTの詳細はこちら

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