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2024.04.12

献立の主食・主菜・副菜の定義とは?役立つ献立作りのポイント

献立の主食・主菜・副菜の定義とは?役立つ献立作りのポイント

「主食・主菜・副菜って何?」

「カレーライスやラーメンは主食?それとも主菜?」

主食・主菜・副菜が揃った食事は「日本型食生活」と言われ、栄養学的にバランスがとれた食事として国際的にも評価されています。

しかし、どのようなおかずが主食・主菜・副菜に当てはまるのか、どんな食材が使われるのかなど、いまいちよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

主食・主菜・副菜が何なのか、どのような料理が当てはまるのかを知ることで、栄養バランスがとれた食事が意識できる、献立作りが楽に考えられるといったメリットがあります。

そこで本記事では、献立における主食・主菜・副菜の定義を解説。さらに献立作りのポイントについてもまとめています。

バランスの良い献立は主食・主菜・副菜が揃っている

私たちは普段、多様な食品を組み合わせて、必要な栄養素を食事で取り入れています。

健康のためには栄養バランスが良い食事をすることが重要ですが、そのポイントとなるのは「主食・主菜・副菜が揃った食事」です。

主食・主菜・副菜は1食単位の料理の組み合わせのことで、主食・主菜・副菜を揃えることで、多様な食品から必要な栄養素をバランスよく摂ることができます。

汁物とともに、主食1品、主菜1品、副菜1〜2品を組み合わせることが一般的だと言われていますが、主食・主菜・副菜の概念や料理例、一日あたりの目安となる品目数については、農林水産省・厚生労働省が策定した以下の「食事バランスガイド」を参考にしてみても良いでしょう。

食事バランスガイド
出典:農林水産省-「食事バランスガイド」について

それでは、主食・主菜・副菜がどのような役割を果たすのか、どのような食材が使われるのかを次から詳しく見ていきましょう。

活動のエネルギー源となる「主食」

主食は、炭水化物を含み、主に身体を動かすためのエネルギー源となるものです。

具体的な主な材料としては、ご飯・パン・うどん・そば・中華麺・スパゲティなどが挙げられます。

喫食者の年齢や性別、活動量によって必要量に変動がありますが、1日のエネルギーの約50〜60%は主食を中心とした炭水化物から摂ります。

私たちが普段元気に活動するためにも、主食をしっかり食べ、エネルギーを補給することが欠かせません。

体作りに必須なたんぱく質を含む「主菜」

主菜は、人間の筋肉や血液、頭髪や爪といった体を構成するのに必要な栄養素であるたんぱく質や脂質を含みます。

主菜に使われる食品としては、肉(牛肉・豚肉・鶏肉など)・魚・卵・大豆製品(豆腐・納豆・厚揚げなど)・肉加工品(ハム・ソーセージなど)・魚介加工品(かまぼこ・ちくわなど)が挙げられます。

鶏肉を使った料理を例に挙げると、鶏の唐揚げやチキン南蛮、照焼チキンなどが主菜にあたります。

主菜は使用する食材や量、調理方法によって1食当たりのエネルギーや栄養素が大きく変わるため、献立の中心的な存在です。

ただ、主菜に使われる肉や魚はたんぱく質だけでなく、脂質も含みますので、摂りすぎると脂質の過剰摂取になる恐れが。

さらに、濃い味付けの主菜に偏ると、塩分の過剰摂取の心配もあります。

脂質や塩分の過剰摂取を防ぐためにも、1回の食事において主菜は1〜2品程度に留めておきましょう。

体の調子を整えるビタミンやミネラルを含む「副菜」

副菜は、体の調子を整える役割があるビタミン類やミネラル類、食物繊維といった栄養素を含む食材を使った料理です。

副菜に使われる食品としては、野菜や海藻、きのこやいも類などが挙げられ、それらの食材を使った和え物や煮物、お浸しといった小鉢と言われるもののほか、主菜の付け合わせ野菜やサラダ、香の物といったものも副菜に含まれます。

また、副菜は栄養的な役割のほかにも、献立全体の彩りを良くするといった役割も。

副菜の品数としては、1回の食事で2品以上が望ましいと言われています。

というのも、厚生労働省は1日に350g以上の野菜摂取を推奨しているほか、野菜類は普段の食事で不足しがちだと言われているため、十分な量の野菜を摂取できるように副菜を献立に組み込むというのがポイントです。

バランスをさらに良くする「汁物や乳製品・果物」

主食・主菜・副菜に加え、汁物や乳製品、果物をプラスすることで、さらに栄養バランスの良い献立になります。

味噌汁やスープといった汁物は、水分補給の役割もあり、食事全体の満足感を与える存在です。主菜・副菜で使われていない食材を入れることで、補える栄養が変わります。

また、牛乳やチーズといった乳製品には主にカルシウムが、果物には主にビタミンCや食物繊維が含まれており、献立全体のバランスをより良いものにします。

乳製品や果物はデザートや間食として、献立の彩りや楽しさ、満足感を与える役割もあります。

【番外編】副食とは?主食・主菜・副菜との違い

主食・主菜・副菜のほかに「副食」という言葉を耳にしたこともあるのではないでしょうか?

副食は「主食と一緒に食べるもの」と一般的には言われており、おかずや汁物といった主食以外のものを指します。

つまり、献立における主菜と副菜が副食にあたるということになります。

例えば「ご飯、鮭の塩焼き、ほうれん草のおひたし、豆腐の味噌汁、香の物」という献立内容の場合、ご飯が主食で、ご飯以外の料理が副食にあたります。

献立に主食・主菜・副菜を揃える上でのポイント

献立に主食・主菜・副菜を揃える上でのポイント

献立に主食・主菜・副菜を揃える必要性は分かるものの、どのようにして献立の内容を考えるべきか難しいと思われるでしょう。

そこで、主食・主菜・副菜を揃える上での献立作りのポイントをいくつかご紹介します。

献立は主菜から考えると献立作りがスムーズ

献立を決める際は、主菜から考えると献立作りがしやすくなります。

メインとなる主菜から考えることで献立の軸となる部分ができ、後に決める副菜の食材や味付け、彩りをどのような組み合わせにすべきかの指標が決まります。

主菜をどのような料理にするかを決める際には「使う食材」「調理法」「料理のジャンル」というようにカテゴリーに分け、掛け合わせていくと良いでしょう。

①使う食材:鶏肉、豚肉、牛肉、鮭、ぶり、白身魚、卵、豆腐、納豆など
②調理法:焼き物、煮物、炒め物、蒸し物、揚げ物など
③料理のジャンル:和食、洋食、中華、エスニックなど

例として「①使う食材」「②料理法」「③料理のジャンル」にそれぞれを当てはめてみましょう。

「ぶり」「煮物」「和食」を掛け合わせると「ぶり大根」、「鶏肉」「焼き物」「洋食」にすると「チキンソテー」になります。

カテゴリーごとに掛け合わせていくことで、色んな食材がまんべんなく使え、味付けや調理法が前後の献立で重なるといったことが防げます。

副菜は主菜とのバランスをとる

副菜は主菜とバランスがとれるような料理を献立に取り入れましょう。

主菜に対して適切な副菜にすることで、主菜のボリューム感や味付け、彩りのバランスが良くなり、結果的に満足度の高い献立になります。

また、主菜と副菜のバランスをとるというのは「主菜が濃いめの味付けの料理なら、副菜はさっぱりとした味付けの料理にする」「主菜の彩りが乏しいのであれば、副菜で色鮮やかにする」といったことが挙げられます。

例えば、主菜が「鶏のから揚げ」だった場合、副菜は「付け合わせ野菜(レタス・トマト)」「小鉢一品」といったような組み合わせが給食などでは一般的です。

このように主菜を軸として、副菜を決めると良いでしょう。

なお、副菜は2品以上が望ましいとされますが、調理に負担を感じる場合は既製品を活用するといった工夫もしましょう。

麺類・パン・丼も取り入れる

ご飯だけでなく、パン・麺類・丼といったメニューも取り入れて、献立の主食に変化をつけてみても良いでしょう。

麺類や丼といったメニューは、主食だけでなく、主菜や副菜も兼ねられる場合があります。

例えば、チャーシューとたっぷりの野菜がトッピングされているラーメンは、「中華麺・チャーシュー・トッピング野菜」という構成ですので、一杯で主食・主菜・副菜が揃います。

もう一つ例を挙げると、牛肉入りのカレーライスは「ご飯・牛肉入りのカレールー」という構成ですので、主食・主菜が組み合わさっていることになります。

このように主食単品だけでなく、丼や麺類といった、いつもとは異なる献立の構成にすることで、食べる人に飽きられないといったメリットがあります。

ただし、丼や麺類といった一品料理のメニューの頻度が多いと、野菜の摂取量が少なくなったり塩分が多くなったりする傾向があるため、「丼や麺類は週1〜2回に留める」といった工夫は必要でしょう。

「メニューデザイナーNEXT」なら献立の主菜・副菜の最適な組み合わせをご提案

給食施設の献立作成を担当する管理栄養士、栄養士の方であれば、献立作成で頭を悩ませる機会が多いもの。

せっかく考え抜いた献立を見返してみると「主菜が2日連続で同じ食材になってしまった」「昼食と夕食の主菜の味付けが同じになってしまった」「決められた原価を超えてしまった」「充足すべき栄養量が足りていなかった」といった状況になってしまい、また献立を考え直すといったお悩みがあるのではないでしょうか。

複数日〜1ヶ月単位で献立を考える場合、前後で食材・味付け・調理法が被らないように、かつ栄養価や原価の条件をクリアしなければならないといったことを考慮しながら献立を立てなければなりません。

特に朝食・昼食・夕食の1日3回の食事提供を行う病院や福祉施設の場合だと、献立作成に時間がかかってしまうでしょう。

そこで「メニューデザイナーNEXT」のオプション機能である「メニューアシスタントAI」であれば、献立作成にかかる時間が短縮できます。

「メニューアシスタントAI」は、単日で最適な料理の組合せを提案するだけでなく、複数日の献立で提供される料理を加味して、おすすめな料理の組合せをご提案します。

以下のような条件を満たす料理のご提案が可能です。

  • 鶏肉の料理が連続しない
  • 味付けを毎回変える
  • 青菜を続けて提供しない
  • 栄養価の設定範囲内の料理
  • 設定原価の範囲内の料理

このように「メニューアシスタントAI」は前後の献立や前日翌日の献立も加味して、献立内容をご提案し、献立作成に悩む栄養士・管理栄養士の皆様をサポートします。

栄養バランスのとれた献立作成をするなら「ソフトム」にご相談ください

社員食堂の献立作成は「ソフトム」におまかせ

健康な生活は、健全でバランスの良い食生活から。

私たち「ソフトム」は、1984年創業以来、食品加工業向けのアプリケーションソフトの開発から始まり、さまざまなお客様の課題解決のお手伝いをしてきました。

プロの栄養士・管理栄養士が利用する栄養管理システムで、献立から発注・仕入・在庫まで、給食業務を幅広い管理で業務の効率化を実現。

プロの管理栄養士がお客様の業務を正確に理解し、導入〜運用・保守までトータルサポートいたします。お困りごとがありましたら、まずはお気軽にご連絡ください。

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