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2025.06.18

事業所給食の献立を作成するうえでのポイント|従業員の健康と満足度を高めるには?

事業所給食の献立を作成するうえでのポイント|従業員の健康と満足度を高めるには?

事業所給食とは、企業や団体に所属する従業員に提供される食事のことです。ランチタイムに提供される食事は、従業員の健康維持や生産性向上に大きく関わるため、献立の工夫が求められます。

本記事では、まず事業所給食の目的を整理し、そのうえで献立作成のポイントを詳しく解説します。

さらに、事業所給食の献立作成に活用されているソフトウェア「メニューデザイナーNEXT」の便利な機能についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

事業所給食の定義|社員食堂との違いは?

事業所給食とは、オフィスや工場、寄宿舎など、特定の事業に所属する従業員向けに提供される給食のことです。

よく似た言葉に「社員食堂」がありますが、これは企業の従業員が食事をとるために設置された場所を指します。つまり、社員食堂は「食事の提供場所」、事業所給食はその場所で提供される「食事」という違いがあります。

事業所給食と社員食堂は厳密には異なるものとされていますが、「事業所給食(社員食堂)」という表記されることもあり、実際には同じ意味として扱われるケースも少なくありません。

また、事業所給食はオフィスに限らず、教育機関や官公庁、医療施設などでも提供されることがあり、食事を提供する対象が従業員であれば、その給食は事業所給食に分類されます。

事業所給食を導入する目的

事業所給食は、単に従業員に食事を提供することだけが目的ではありません。従業員の健康維持・生産性向上・福利厚生の充実・職場のコミュニケーション活性化といった、より幅広い役割を担っています。

次から事業所給食を導入する目的について、一つずつ見ていきましょう。

従業員の健康の維持・増進

事業所給食は、従業員の健康をサポートし、生活習慣病の予防に役立てられます。

ランチで外食やコンビニの利用が多いと、栄養バランスを整えるのが難しく、食費の負担も大きくなります。

一方、事業所給食では栄養士・管理栄養士が考案したバランスの取れた食事を手頃な価格で提供できます。

これにより従業員の健康維持が期待できるだけでなく、生産性の向上や企業利益にもつながります。

企業の福利厚生の充実

事業所給食を福利厚生の一環として導入することで、従業員の満足度向上が期待できます。

健康的な食事を手軽にとれる環境が整うことで、食事の選択肢が広がり、企業の魅力も高まります。結果として、従業員の定着率が上がり、離職率の低下につながるため、人材確保の面でも大きなメリットがあります。

コミュニケーションの活性化

事業所給食の提供によって、社内コミュニケーションの活性化も期待できます。

食事の場はオフィスとは異なり、リラックスして会話ができる環境です。普段接点の少ない別部署の社員同士が交流し、情報交換を行うことでチームワークの向上やスムーズな情報伝達が期待できます。

また、異なる視点を持つ人と話すことで、業務上の新たなアイデアが生まれることもあります。

さらに、社員食堂はランチタイムだけでなく、夜間の食事提供にも活用でき、社内の打ち上げや懇親会の場としても利用するケースもあります。

事業所給食での献立作成のポイント

事業所給食での献立作成のポイント

事業所給食の献立作成では、従業員の健康維持や満足度向上を目的としたメニュー設計が重要です。適切なポイントを押さえることで、より良い食事提供が可能になります。

▼献立作成の主なポイント

  • 栄養バランスを考える
  • 従業員の嗜好に合わせる
  • マンネリを防ぐ
  • コストを考慮する

それぞれのポイントについて見ていきましょう。

関連記事:「社員食堂の献立作成のポイントや注意点!飽きられないメニュー作りの秘訣も

栄養バランスを考える

事業所給食では、従業員の健康を維持・増進するために、栄養バランスがとれたメニューが不可欠です。

栄養バランスがとれたメニューとは、エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルなど、必要な栄養素を摂取できる食事のことです。栄養バランスを良くするためには主食・主菜・副菜などを揃えた定食方式がポイントとなります。

項目概要(使用食材や料理例)
主食炭水化物の供給源となる
  • ごはん
  • パン
  • 麺類
主菜たんぱく質の供給源となる
  • 肉類(例:鶏の唐揚げ・豚のしょうが焼き)
  • 魚類(例:さばの塩焼き・白身魚のフライ)
  • 卵類(例:オムレツ・かに玉風あんかけ)
  • 大豆・大豆製品(例:麻婆豆腐・肉豆腐) など
副菜ビタミンやミネラル、食物繊維の供給源となる
  • 野菜
  • 豆類(大豆を除く)
  • 海藻
  • きのこ類 など
汁物ビタミンやミネラル、食物繊維の供給源となる
水分補給の役割もある
  • 大豆・大豆製品
  • 野菜
  • 豆類
  • 海藻
  • きのこ類 など
その他
(デザートなど)
ビタミンやミネラルの供給源
  • 乳製品
  • 果物類 など

このように主食・主菜・副菜などを揃えたうえで、エネルギーや塩分、脂質を抑えたヘルシーなメニューを提供することが求められます。

従業員の嗜好に合わせる

社員食堂の利用率を向上させるためには、従業員の嗜好を考慮したメニュー作りが欠かせません。

例えば、男性の従業員が多い工場では、揚げ物や肉料理などのボリュームがあるメニューが好まれます。一方、女性の比率が高い職場では、ヘルシーで種類豊富な料理やデザートの需要が高いことが特徴です。

また、利用者を対象にしたアンケートを実施し、人気メニューを把握することも一つの手段です。アンケートの回答と提供数のデータを活用しながら、従業員のニーズを反映させましょう。

このように喫食者の年齢層や性別、企業の特性を分析し、適切なメニューの設計をすることが重要です。

マンネリを防ぐ

従業員のなかには、ほぼ毎日食堂を利用する方もいるため、定番メニューだけでは飽きが生じる可能性もあります。そうなると社員食堂の利用率が低下するケースもあるため、メニューのマンネリを防ぐ工夫が必要です。

具体的には、定番メニューや日替わりメニューに加えて季節限定メニューを導入したり、「ご当地フェア」や「世界の料理フェア」など、イベント性のある企画を実施したりすることで、変化を持たせることができます。

また、従業員のリクエストを反映したメニューを取り入れることで、満足度の向上にもつながります。コストの範囲内でバリエーションを広げる工夫を取り入れましょう。

関連記事:「社員食堂の献立表の定番・人気メニューのまとめ!献立表の実例も紹介

コストを考慮する

事業所給食の献立作成では、限られた予算の中で栄養バランスを保ちつつ、従業員の満足度を高めることが重要です。そのため、食材の活用方法やコスト管理の工夫が求められます。

例えば、冷凍食材や加工品を活用すれば、食材ロスの削減につながり、結果的にコストを抑えることが可能です。

また、高コストのメニューと低コストのメニューをバランスよく組み合わせることも効果的です。肉類を多く使用するメニューと同じ日に、豆腐や卵を使った低コストのメニューと組み合わせるというような方法です。

単に安価な食材を使用するのではなく、仕入れの工夫やメニュー設計のバランスを考慮しながらコストを抑えることがポイントです。

ソフトムのサービスが事業所給食の運営をサポート

ソフトムの給食管理システムである「メニューデザイナーNEXT」は事業所給食の献立作成においても利用されており、お客様からご好評をいただいております。

メニューデザイナーNEXTの機能が事業所給食の運営にどのように役立つのか、一部の機能やポイントをご紹介します。

1.給食の提供方式に対応

メニューデザイナーNEXTは、定食方式・カフェテリア方式のどちらの提供方式にも対応可能です。

定食方式は主菜・副菜・汁物がセットになったメニュー形式で、カフェテリア方式は利用者が主菜・副菜などを自由に組み合わせられる形式です。

企業の目的や社員食堂の特性、利用者のニーズに応じた提供方式に柔軟に設定できるため、幅広い環境で活用できます。

2.メニューデータを複数の事業所で共有可

複数の事業所のメニューデータを一元管理でき、管理施設数に制限はありません。

エリアの担当者ごとに管理できる施設を設定し、機能の制限を行うことも可能です。これにより、多店舗・多業態の効率的な運営管理を実現し、事業所給食の品質向上をサポートします。

3.メニューや食材・料理の重複を確認できる

メニューデザイナーNEXTでは、献立カレンダー画面を活用し、メニューバランスを視覚的に分かりやすく確認可能です。これにより、料理の組み合わせや主材料・調理方法が連続してしまうのを防ぎます。

また、食材や料理の重複チェック機能により、食材の無駄やメニューの偏りを防止し、効率的な食材管理を実現します。

4.メニュー表やプライスカードをオリジナルで作成可能

メニューデザイナーNEXTのオリジナル帳票機能を活用することで、施設ごとのオリジナルデザインでメニュー表やプライスカードを作成できます。

これにより、企業や施設のブランドイメージに合わせたデザインが可能です。運用方法についても適切な提案を行いますので、導入をご検討の際はお気軽にご相談ください。

メニューデザイナーNEXTの詳細はこちら

献立作成や栄養管理のことであれば「ソフトム」にご相談ください

献立作成や栄養管理のことであれば「ソフトム」にご相談ください

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私たち「ソフトム」は、1984年創業以来、食品加工業向けのアプリケーションソフトの開発から始まり、さまざまなお客様の課題解決のお手伝いをしてきました。

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