ソフトム通信 第85号「『特定原材料に準ずるもの』へのマカダミアナッツの追加、まつたけの削除」について
いつも大変お世話になっております。
今回は「『特定原材料に準ずるもの』へのマカダミアナッツの追加、まつたけの削除」についてご紹介いたします。
「特定原材料」とは食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになった食品のうち、特に発症数、重篤度から勘案して表示する必要性の高い食品です。これらを含む加工食品については、食品表示法に基づく食品表示基準により当該特定原材料を含む旨を表示しなければなりません。『特定原材料に準ずるもの』を含む加工食品については、表示が無くても罰則等はありませんが表示が推奨されています。
給食では表示義務の対象外ですが、保育園、幼稚園や社食などでは表示対応しているお客様もいるかと思います。
『特定原材料に準ずるもの』への追加、削除の経緯について
2024年3月28日に「食品表示基準について」の一部が改正され、アレルゲンを含む食品に関する表示のうち、『特定原材料に準ずるもの』の品目数はこれまで通り20品目で変わりはありませんが、品目が変更となりました。
変更点は、食物アレルギー表示推奨品目のうち『特定原材料に準ずるもの』としてマカダミアナッツが追加され、まつたけが削除されました。
マカダミアナッツは直近2回の全国実態調査で即時型症例数、ショック症例数がアレルギー表示義務や推奨でない品目の中で最多数の報告があがっています。(令和3年度6080件中45件、アレルギー食物中の13位)
マカダミアナッツは2017年から5年間で輸入量が約300t増加しており、菓子類やドレッシングなど加工食品に使用され、原型がない状態での使用が増加しています。
まつたけは即時型症例数で20位以内に入っておらず、ショック症例数はきわめて少数です。
「食品表示基準について」の改正後は、食物アレルギー表示にマカダミアナッツが表示推奨品目として追加され、まつたけは表示推奨品目ではなくなります。
食物アレルギー表示推奨品目『特定原材料に準ずるもの』は特定原材料8品目と違い、当該食品を原材料として含む旨を可能な限り表示するよう食品関連事業者等に推奨しており、表示がなくても罰則はありません。
ソフトムが提供するシステムでの対応
今回の『特定原材料に準ずるもの』の変更について、ソフトムの給食管理システム「メニューデザイナーNEXT」と「メニューリンク」は食品マスタのアレルギー登録、帳票へのアレルギー表示などの機能を標準で搭載しております。
アレルギー項目設定の方法は、お気軽にソフトムへご相談いただければ幸いです。
また定期開催のソフトムWEBセミナーでは、「食品成分表(八訂+増補)の変更点と献立への影響について」など実務で活用できる内容のWEBセミナーを無料で開催しております。ぜひ皆様のご参加をお待ちしております。
ソフトムWEBセミナーURL: https://softom.co.jp/seminar/
食品表示基準や食品アレルギー表示について、また変更点等がございましたらソフトム通信でお伝えいたします。
参考
・食物アレルギー表示に関するアドバイザー会議(R5.12消費者庁)
特定原材料に準ずるものの追加・削除について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/meeting_materials/assets/food_labeling_cms204_231213_03.pdf
・アレルゲンを含む食品に関する表示のうち、 特定原材料に準ずるものの対象の考え方について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/assets/food_labeling_cms204_230714_03.pdf
・食品表示基準について(新旧対照表)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_labeling_act/assets/food_labeling_cms201_240328_06.pdf